水飼 茂の経営提言 (2018年6月15日掲載)


売上げと利益を無限に伸ばす技術の全て



【現場にあきらめとシラケムードが拡大】
 最近妙に悟りきった人が増えて、デジタル時代はネットに客を取られるので、リアルの売上げは減るのは当たり前まえとか、I T時代は価格破壊時代なので、利益は減るのが当たり前など、現場に諦めムードと、シラケムードが拡大しています。人の能力は無限大ですから、売上高や利益高も無限大に増やせます。どうしてこのようなマイナス発想に陥るのでしょうか。今回も売上高は幾らでも伸ばせると言うお話。

 売上高が減り続けるのは、売るモノが変わったからです。工業時代はモノ不足社会でしたから「モノ」が売れました。ところがIT時代の売るモノは「情報」に変わり、これから来るA I時代の売るモノは「ドラマ」です。靴・バッグ小売店はお客様へ「幸福物語」、メーカー卸はお取引先へ「繁盛物語」を売る時代が到来したのです。

 売るモノが全く変わったのに、現場は売るコトばかりで頭は一杯です。これは経営トップから幹部に至るまで、時代の変化にどう対処したら良いか、分からないのが本音です。みんな妙に大人化して、売上げを造る好奇心と、売上げを創造する行動力が失ってしまいました。もう一度子供の頃に返って、「どうして?」という素朴な疑問を持ちたいものです。



【好奇心が「想像力」、データが『行動力』】
 お店に立っていると様々な疑問点が浮かびます。①「忙しい時とヒマな時があるのはどうして起きるのか」、②「売れ筋と死に筋が発生する原因は」や、③「最近店先の通行量が落ちた」等など、私は不思議に思って上司に「何故っ?」聞きましたが、『そんな当たり前のことは自分で考えろ』でした。きっと解らなかったので、答えられなかったのでしょう。

特に①は、a.平日と休日の売上差や、b.午前中がヒマで夕方忙しくなるのや、c.雨の日は晴れの日より客足が低下する、のが不思議でした。そこで売上げた正札半券に、性・年齢などの客層を書き込み、データを収集したところ

a. 平日のお客様は商品単価が高い
特にSC(ショッピングセンター)店に顕著に現れました。商品平均単価の低いGMS(量販店)核ほど、平日・休日差は開きます。商品平均単価5千円位ですと、平日・休日差は1:2.5、1万円になると1:1.5,2万円を超えると平日売上が休日上回りました。裕福神ほどヒマな日を選んで来店されるのです。平日・休日の売上差は無い方が、少ない人数のスタッフで店を回せますし、高単価化するほど作業量は減りますから、お客様サービスは行き届き「幸福物語」を演じる余裕が生まれるでしょう。売上高は平均化させる方が繁盛させられるのです。

b. 午前中に来店されるお客様はシニア
店に来店される年齢層は、午前中はシニア、午後ミセス、夕方OL、夜間はファミリーが中心でした。午前中のシニアはお金持ちが多かったのです。百貨店の開店時に店頭で待って居られるのはシニアばかりでしょ。そこで私は店頭のVP(ヴジュアルプレゼンテーション)を時間毎に変更したところ、午前中シニアの来店客が増えて、時間帯別の客数は平均化しました。この話をすると必ず「ウチの客層はヤングだからムリ」、と言うスタッフが居ます。でも今どきのシニアはシニアの店で買いませんよ、ヤングの店でシニアに合う靴を探します。VPを「シニアにお薦めしたい若々しい靴」へ変えれば良いのです。

c. 雨の日に来店されるお客様は固定客

晴れ日の売上高を100%とすると、雨日は60%くらい、豪雨日は40%くらいに落ちます。「そんなの当たり前じゃん」と言われそうですが、それは浮動客を集めている貧乏店。好例は館山「サンユー」さんのケース、雨の日に来店されるのは固定客でしたので、しとしと雨日には、コーヒーにケーキを振舞うサービスのグレードアップを、豪雨時にはスタッフが店頭で客待ち、お客様が駐車場に車を入れたら即座にスタッフが走り寄り、傘を差し出すサービスにお客様はびっくり、雨日のお客様が増え晴日の85%に達しました。


【左脳で計算、右脳は感性】
 人間の脳は横着者で、鍛えないとマイナス要因を考え始めます。「そんなこと出来るハズがない」、と思う雑念が頭をよぎるのです。そこで日頃から脳を鍛えましょう。前述のデータ作りは左脳の役割で、男性が得意とする論理的・計算性です。鍛え方はひたすら勉強をすること、計算をして作表をするのが、脳のレベルアップさせるコツです

一方右脳は、イメージや感性をつかさどる脳で、総合的な直観力や発想力を高める役目です。ファッション業態やプロスポーツの選手でデキる人は、右脳の使い方が巧い人。靴・バッグ産業は右脳業界です。商品は幸福物語の主役、店舗やショウルームは幸せイメージを高める舞台、接客は幸福ドラマを演じるキャストですから、右脳を鍛えないことには繁盛はしません。

 右脳の脳トレは、左手左足を良く使うこと。左手で箸を使う、左手でボールを打つ、左足から歩き出すのを心掛ける。イメージを膨らませるためテレビを見ない、ラジオドラマを聞く、歌詞の無いクラシック音楽を聴くなどがベストです。ファッションを身に付けるのも右脳を活性化します。世の中のトレンドをいち早く知る感性と、人とお金を集める感性が身に付きます。ファッションは「幸福物語」の主人公になるからです。


【世の中はプラスに溢れている】
 想像→データ→創造→行動→検証の一連の流れは、マイナス要因をプラス要因に変えます。プラスは元々プラスですから、世の中「幸福物語」に溢れています。一方マイナスをプラスに変えられない方は、プラスですらマイナスにしてしまう不幸な方です。マイナスをプラスに変える方法は


《マイナス》    《プラス》
売上減      ヒマになる
          丁寧な会話で接客が出来る----------高額品が売れる
          お得意様名簿が作れる--------------固定客化が可能
          手書DM・サービスコールが出来る---リピーター客が増える
          訪問販売が可能になる--------------売上高は∞大

客数減      客層がアップ
          裕福神が来店される----------------上客は閑散日・閑散時間を選ぶ
          対話を弾ませられる----------------客単価が上がる
          集客が上手になれる----------------メール・サービスコールが可能

業績悪化     経営力が身に付く
          お金を使う優先順位を理解----------人件費→不動産費の順に合理化
          品揃えの優先順位を理解------------エンターティメント→ファッション
          接客の優先順位を理解--------------会話→対話→お得意様名簿

人罪化      人財に変える教え方が巧くなる
          悪癖を個性と捉える----------------この世に無駄な人はいないと考える
          人格が付く------------------------人は教える過程で自ら学ぶ
          対話力がつく----------------------親密度=融和力=協調性



【言葉マジックを活用する】
現場に多いのはマイナス発言の愚痴です。『何故売らないの』の私の問いに、「でもお客は来ないし」、「だって売れ筋は入らないし」、「だから売れないのはしょうがない」、「どうせウチはだめなんですよ」等など、「D」発言が目立ちます。私は『ならお客様へメールを配信したら』と提案すると、「メールアドレスはないし」、『アドレス集めたら』と言うと「集めているヒマもないし」と、出来ない「N」理由を延々と述べるのです。

これらの現場の被害妄想は、経営トップや幹部が「このところ業績が厳しい」や、「ネットの台頭がリアルを食っている」など、日頃なに気無く口にしている言葉が影響しています。更に追い討ちを掛けているのが中堅幹部の上司批判、酒が入ると「会社は何をやっているのか」の愚痴の連鎖です。

言葉とは言霊から変化したもの。言葉には魂が宿る霊的な力を持ちます。言葉通りの現象が起きますので。幸せの言葉を発していると幸せが寄ってきますし、不幸な言葉を言い続けていると不幸に見舞われます。間違っても日ごろ「売れない」と言い続けていると、本当に売上げ不振に陥ります。
 


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