靴マーケティング最新レポート

2017年4月28日

全世帯の消費支出は15ヶ月間咋対割れ
(財)日本統計協会の家計調査報告の最新レポートによれば、勤労者の収入は2016年9月から実質プラスに転じた。その後2017年2月まで6ヶ月間増加傾向にあるが実質0.7%増と足取りは弱い。一方消費支出は2016年3月以降2017年2月まで、連続1年間水面下にある。アベノミクス効果と実体経済は大きく乖離しているだけに、今後の消費動向から目が離せない。





消費支出の対前年同月実質増減率(全国)



勤労世帯の実収入及び可処分所得の対前年同月実質増減率



10大費目の対前年同月実質増減率(2017年2月)
項  目 金  額  同月実質増減率 適  用
消 費 支 出 260,644円    △3.8% 12か月連続実質減少
 食   料     65,695円      △5.8% 7ケ月連続減
 住   居    15,549円    5.6% 設備修繕・維持など2ヶ月ぶりの増
 水道・光熱     26,787円   △4.2% 上下水道料・ガス代など減
 家具・家事    8,203円   2.9% 家庭耐久財、寝具類など増
 被服・履物   8,092円         △5.3% 洋服・履物類など減
 保険 医療  12,565円    △8.4% 医薬サービス、薬品等6ヶ月連続減
 交通 通信  37,465円      △1.1% 自動車関係費、通信など減
 教   育  11,929円       4.9% 授業料2ヶ月連続増
 教養 娯楽  23,938円      △5.4% 教養娯楽サービス、教育娯楽用品減
 そ の 他  50,521円      △0.6% 交際費、小遣い減


堅調を続ける靴・履物類の消費支出
 靴・履物類の消費支出は、全消費支出がマイナスを続けているのに反して、一昨年4月から順調に推移している。一昨年2015年度の靴・履物類の年間通算伸び率は97.6%、昨年も99.9%と堅調に推移した。中でも運動靴は107.3%でバブル崩壊以降の好調さを記録した。男子靴103.7%、子供靴101.9%など昨対クリアしたものの、婦人靴は94.2%と昨年を大幅下回った。



履物類品目別消費金額前年対比増減率

 年 月 運動靴   男子靴   婦人靴   子供靴  その他を含む計
 2015年通算  105.8  101.8  95.1  94.2  97.6
2016年1月  110.7  100.5  95.3  111.1  103.0
2月  125.1  142.2  97.1  90.2  111.8
3月  98.7  119.8  123.5  81.7  112.1
 4月  101.7  98.2   93.1   132.0   97.4
 5月  104.8   119.4   101.0   88.8   104.5
 6月   105.1   79.7   102.3   118.8   97.9
 7月  100.7  95.4  87.0  93.5  94.2
 8月  80.0  83.7  76.8  106.2  83.8
9月  95.9  100.7  88.9  95.2  94.8
 10月  127.4  112.7  94.4  88.3  105.8
 11月  113.5  94.8  84.6  91.9  94.6
 12月  124.3  97.6  94.2  98.1  98.8
 2016年通算  107.3   103.7   94.9  101.9   99.9
 2017年1月  111.1  96.5  105.0  103.3  102.5
総務庁統計局



 商品部門別昨年対比表 2015年~2016年

 拡大図(pdfが立ち上がります)  左欄は平成2016年、右欄は平成2015年度


靴専門店現場情報

 2015年の実績は100と前年をクリアして、2016年も通算101と順調にクリアした。安倍バブルの追い風に乗せて、モダン・スポーティブ感覚が強まりカジュアルが絶好調である。レディスにフラットシューズやスニーカーが人気を呼んでいる。メンズも一昨年超不振の反動もあって昨年は104と前年を上回り好調を持続している。スポーツは増税後の落ち込みはなく、昨年も109と絶好調を続けている。靴はファッション・トレンドの主役になったことや消耗性も高く、世活必需品的な性格を併せ持つからである。2017年夏はモダンス・ポーティブの流れが継続するが、秋冬は安倍バブルが収束して、カジュアル・スポーツはエレガンス・フェミニンへの移行が始まるだろう。


安倍バブル崩壊に備える夏から秋の営業戦略

 アベノミクスの進展が景況を押し上げ、気分は「躁」へ移行して、カジュアル色が強まった。レディスはモダンなマスキュリン・カッター、スニーカーライクなカジュアル・スポーツが、好調な動きを示した。女性は靴を買うのに好き嫌いで選び、高い安いで選ばないからである。この夏秋商戦は革物をキチンと提案してケミカル物の投入を止めたい。ティストは春に引き続き、スポーティブ&モダン感覚は継続するものの、アベノミクスの勢いが弱まるにつれ景気は後退、フェミニンエレガンス感覚への移行が始まる。この秋冬パンプスとブーツの復活が見られよう。

アベノミクス効果はスニーカー需要が大きかった。消費増税後も順調に推移して現在も咋対を大幅クリアしている。この夏も全体にカジュアル化を進め、シューズのスニーカー化、サンダルのスポーティブ化、低寸のカジュアルパンプスが、堅調な動きを示すだろう。晩夏から秋冬に掛けて、カジュアルライクな革ショートブーツの量販が期待される。いずれも長く履ける革の高品質物を提案して、単価アップによる業績向上を目指したい。

スポーツ部門は景気回復によって売上げは絶好調だった。スポーツシーズンでない咋秋冬にあっても、シューズライクなスニーカーが好調な動きを示した。今夏はティーンズに厚底系、ヤングにスケートとハイテク・バスケ、レディスにハイテク・ランニングとタウン・スニーカーが大ヒットしよう。安倍バブル崩壊時は95年当時バブル崩壊後と良く似た、スニーカー・ブームが期待される。バブル崩壊時はハイテク・モデルが注目されるので、スニーカーの各カテゴリーにハイテクディテールに注目したい。














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